画像処理による、高精度な外観検査システム

2D・3D 一体型カメラ 外観検査装置

2D・3D 一体型カメラ 外観検査装置とは

前処理として、2D方式で撮像した広域画像データから、欠陥が疑われる箇所を特定します。
特定した箇所を 3D方式で撮像した画像データを使用して、高さ情報を含めた正確性の高い精密な再検査を実行します。
上記の 2D方式による広域検査と 3D方式による精密検査を、連続・同時処理することで、3D検査方式のみの検査と比較して、検査速度の向上、正確性、精密性を兼ね備えた外観検査 を実現します。

【デモ動画の検査フロー】

  1. 錠剤の位置情報を取得し、マッピング処理
  2. 2Dカメラ撮像による欠陥検査を実施
  3. 2D検査で NG判定したものだけを、再度 3Dカメラにより精密な検査を実施

従来の外観検査との違い

従来の外観検査には、2Dの画像データを処理することで、製造品の欠陥箇所を特定する 2D方式と、立体的な要素(高さ)を持った 3Dの画像データで欠 陥箇所の特定を行う 3D方式の 2種類が、異なる検査システムとして存在します。
それぞれの検査方式について、以下にご紹介いたします。

2D方式カメラによる外観検査

2D 方式カメラで撮像した画像

一般的に販売されている産業カメラを用いることで、低いコストで目的に沿ったレンズを選定でき、広域な画像データを手軽に撮像することができる。コストの抑制と広域画像の検査に適している。

しかし、平面の情報であるため、高さの判断が不可能となり、欠陥を検出するために、照明の光を当て、欠陥部にできる凹凸の影を判断材料に判定を行うが、光の反射の関係上、影が明確に現れないケースが多い。
この問題を回避するためには、判断条件を厳しく設定する必要があるが、それによって影ではない箇所を、影と誤判断することがあり、検査精度が低下する要因になることがある。

3D方式カメラによる外観検査

3D 方式カメラで撮像した画像

レーザー光を使用して欠陥部分の凹凸を測定することで、2Dの画像データに加えて、高さの情報を持った 3D画像データの撮像が可能となり、照明環境による光の影響(反射状況など)を受けない。
人の目では何度も角度を変えて、ようやく発見できるようなキズでも、正確に検知することが可能。
精密な検査が可能で、高い正確性を必要とする検査に適している。

しかし、レーザー光はピンポイントな光線であるため、検査対象物全体を撮像する広域検査の場合、2D方式と比較すると、数十倍の撮像時間が必要となる。

2D・3D 一体型カメラによる外観検査

2D方式の広域検査と、3D 方式の、高さ情報を含めた、正確性と精密性の高い検査を、1つの検査装置で同時に処理 することで、従来の目視検査以上に安定した検査が可能。

2つの方式を一体化したことで、速度向上・正確性、精密性 のすべてを兼ね備えた検査を実現し、人による目視検査の問題点であった、検査者のコンディションによる、安定性の欠如や欠陥の見落とし、超微細な欠陥の見落としを解決。

2D・3D 一体型カメラは、広い検査スペースを必要としません。
2つのカメラの一体型以外にも、3D方式の撮像時に、静止状態での検査を可能とすることで、撮像のための駆動機構を必要としないため、省スペースでの検査に貢献します。

また、2D方式のエリアカメラを併用することで、検査速度をさらに向上させることも可能です。

2D・3D一体型カメラ 外観検査装置イメージ図 2D・3D一体型カメラ 外観検査装置の外観図

導入提案

本装置は、約 1mm ~ 300mm 四方の製造品(金属部品、半導体ウェハー、樹脂成型品など)の表面検査に適しており、キズ、欠け、ヒビ、打痕などの欠陥検査に最適です。

また、専用機では対応できなかった、検査要望に合わせた機能追加にも対応しており、導入コストの低減と納期の短縮化を実現しました。

現在の目視検査の問題となっている、検査者の人手不足、安定性の欠如、高齢化による検査品質の低下などの問題を解決し、従来の 2D方式の検査で不足していた検査精度、3D方式の検査で課題となっていた、広域検査の検査速度の改善に貢献いたします。

システム紹介